『大人のバナナ』感想: 早く大人になりたい!
バナナマンが深夜にこっそり(?)やっている、テレビ番組の『大人のバナナ』が面白い。
番組冒頭のナレーションよると「子供のころ夢見ていた理想の大人に近づくため、あこがれのものや場所、振る舞いなどを、40歳を迎えた日村さんと学んでいく番組です」とのこと。
毎回「革靴」や「ステーキ」などのテーマにそってブランドやお店を紹介する、という一見ありがちな番組。でも、紹介されるものの確かさと高級さが、いまやトップクラスの売れっ子になったバナナマンにマッチしていて、化学反応が起きてるんです。
的を射たセレクト
その道の専門家や評論家が、紹介するものを選んで、ご意見番として出演もする。自分の名前を出しているから、いわゆる「大人の事情」で選出されたものが──完全にゼロとはいわないけれど──あまりない印象です。
だからか、セレクトが的を射ていて、素直に感心できます。
そして、大人向け、それもバナナマンと同じ40代を対象に選ばれたものやお店は、結果的に高級なものばかり。それらが、ここ数年で収入がドンと増えたであろうバナナマンの興味をリアルに引くから面白い。
超高級品に手が届く
例えば腕時計の回で紹介されたのは、価格100万越えのものばかり。価格を聞いたバナナマンは「えーっ!」と驚いて見せるけど、よくよく話を聞くと、実はその腕時計を二人のどちらかが持ってたりする。
そう、最近の二人は高級腕時計を次々と買っているんです。数年前に、『とんねるずのみなさんのおかげでした』の企画で高級腕時計を買うのを嫌がっていたのがうそのよう。
収入が増え、またお金を出し惜しみしないのが芸人の本懐だと考えてるっぽいそんな二人だから、紹介されるものが超高価でも食いつきがいい。もしかしたら、気に入って買っちゃうんじゃないか。観ていてそう思えるから、番組に説得力があります。
もちろん、必ずしも高価なものが良品だとは限りません。それは選者も心得ているようで、場合によっては庶民的な価格帯のものも登場します。軽薄なブランド信奉が嫌いな方でも(多分)楽しめるでしょう。
とんねるず
深夜枠の看板番組だからか、バナナマン、特に設楽統が自由奔放なのもポイント。選者がセレクトしたものをプレゼンする若手芸人のイジり方も傍若無人このうえない。ときおり番組が成立しなくなる寸前まで脱線することもあるくらい。
『大人のバナナ』を観ていると、バナナマンってとんねるずにあこがれてるのかなって思います。インタビューを読んだことがないので、実際のトコは知りませんけど。なにはともあれ、他の番組とはちょっと違うバナナマンが楽しめます。
おわりに
なにぶん深夜番組なので、いつ終わってもおかしくない。回によって当たり外れはあるけれど、放送しているうちに一度観てみてはいかがでしょうか。というわけで、『大人のバナナ』面白いよ!という紹介でした。
追記
やっぱりというかなんというか、あっさり2クールで終わってしまいました。
最終回では、日村勇紀が『とんねるずのみなさんのおかげでした』でポルシェ911カレラGTSを買ったのは、「大人のスポーツカー」の回がきっかけだったと告白。
- 狩野
- 「日村さん、最近ポルシェを購入されたとか」
- 日村
- 「そうなんですよ」
- 設楽
- 「実際このね、スポーツカーのときにかなり触発されたの」
- 日村
- 「実はホントにそうなの。この回でいいなーって思ってからなのよ。ホントこの番組からいろんな刺激もらってんのよ」
売れっ子とはいえ、1600万円は結構な出費だったはず。それだけバナナマンがこの番組を楽しんでいたということ。2クールで終わらせるのはもったいない番組だったと、つくづく感じるエピソードでした。
- タイトル:
- 『大人のバナナ』感想: 早く大人になりたい!
- カテゴリ:
- テレビ
- 公開日:
- 2013年03月12日
- 更新日:
- 2014年04月15日