アニメ『惡の華』第9話感想

ネタバレあり

佐伯奈々子にすべてを悟られた春日高男は、佐伯に別れを告げる。しかし、佐伯は春日を受け入れ、別れを認めない。自分が巻き起こしたことの重圧に耐えかねた春日は、当てもなく逃げ出すが……。

前回のラストで、体操着を盗んだ春日くんを受け入れそうな雰囲気だった佐伯さん。案の定、まるっと受け入れてしまいました。それどころか翌日、学校を休んだ春日くんの家に訪れ、顔を合わせるのを断られると、家の外から近所に丸聞こえな大声で思いを吐露するという暴挙に出る始末。

「あたし、体操着のこと別にうれしいよ!春日くんは、あたしのこと想ってやったんでしょ?男の子ってそういうものだって……」

思うに佐伯さんは、ダメ男にハマりやすい共依存タイプですね。ぐずな春日くんには都合がいい彼女です。反面、お互いを高めあうことはおそらくない組み合わせでもあります。

共依存 苦しいけれど、離れられない
著作者:
信田さよ子
出版社:
朝日新聞出版

「私が見捨てたら、あなたは生きていけない」という幻想に張り付いた“共依存”の罠をベテランカウンセラーが子気味よく分析。「愛なのに、なぜ苦しいのか」への答えがここにある。

どうせだから春日くんは、佐伯さんがついてこれなくなるまで身勝手な交際を楽しめば良いのに。でも、プライドが高くて繊細でドMな春日くんは、そんなSっ気の強いことは出来ないようで、佐伯さんから逃げ出してしまいました。

佐伯さんの告白を立ち聞きしていたであろう春日ママは、春日くんが学校で騒ぎを起こした犯人だと気がつきました。まあ、学校を休んでいる時点で怪しい。欠席裁判になる可能性があるのに、よく学校を休めましたね。春日くんは、敏感なくせに、変なとこで鈍感です。

後先も気持ちも考えず、頭ごなしに春日くんを問いただす春日ママ。とどめに、家を飛び出した春日くんを捜して町中で大声を出して回るなんて、自殺に追い込みたいのでしょうか。佐伯さんもだけど、春日ママも相当面倒くさい。春日くんが仲村さんを選ぶわけです。

居場所を失って町中を逃げるように駆け回る春日くんが辿り着いたのは、仲村さんと放課後を過ごしていた河原でした。そこで春日くんを待っていた仲村さんは、なんて優秀なSなのでしょう。きちんとメガネを外しているかわいい面も。

「じゃあ、行こうか。あの(山の)向こう」

二人で山の向こうへ行くという仲村さんの提案は、第2話で春日くんが一度断ったもの。ところが今回は、仲村さんが一緒に来てくれることに感謝すらしてしまいます。あの山の向こうには、いったいなにが待ち受けているのでしょうか。

タイトル:
アニメ『惡の華』第9話感想
カテゴリ:
テレビ
公開日:
2013年06月14日
更新日:
2013年07月15日

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