ドラマ『クロユリ団地~序章~』第7話感想
ネタバレあり
渡部夫妻編の監督は久保朝洋。漫画『富江』が原作のホラー映画『富江 vs 富江』を監督した人らしいです。オーソドックスで、特に特徴のない演出です。そう考えると、井村兄妹編を担当した中田秀夫監督は、やはり個性がありました。
地上波の限界なのか、たいして怖くない『クロユリ団地~序章~』。過去3つのエピソードは尻すぼまりだったものの、まだ前編は緊張感がありました。今回は、ついに前編からまったく恐怖感も緊張感もありません。
だってミノルくんが普通の少年なんだもの。目の奥に影がない。少年を恐怖の対象として据え置くのは無理があります。おさない子供は本能的にかわいいと感じさせる存在だから、なかなか恐怖感につながりません。
たとえワンパターンだとしても、貞子の類型でよかったのでは?ホラー映画がセルフパロディにするほどパターンが決まっているのは、決して製作者の怠慢ではないのだから。
そんな中、興味をそそったのは、映画版のメインキャストである成宮寛貴さんが登場したこと。せっかく映画と同時期の放送なのだから、こういったクロスオーバーは、もっと盛り込んで欲しいですね。
ところで『クロユリ団地~序章~』の放送が終わる頃には、映画版の公開も終了してそうですが、どういう順番で観ることを制作側は想定しているのでしょうか。映画版も怖くないと評判なので、映画館へ行く気がしないのだけど。
あらすじ
黒百合団地に入居してきた渡部夫妻は、過去のある出来事をきっかけにお互い秘密を抱えていた。妻の小夜里は、ときおり部屋で物が燃えるような不吉な音がすることに怯えていた。そんなある日、小夜里は公園で一人で遊んでいる少年と出会う。ミノルと名乗る少年は、小夜里に懐いてくるが……。
- タイトル:
- ドラマ『クロユリ団地~序章~』第7話感想
- カテゴリ:
- テレビ
- 公開日:
- 2013年06月05日
- 更新日:
- 2013年07月16日