みんなが口にする「普通」の正体とは

物事を深く考えすぎる人は、みんなが当たり前のように口にする「普通」という言葉に疑問を感じることがあるようですね。

「それって本当に普通なの?そもそも普通とは?」と。

この疑問をこじらすと、思考の渦に飲み込まれてしまいます。そこで、「普通」とはなにかをちょこっと説明します。

ちなみに、「普通に美味しい」とは、なかなか美味しいのか、まあまあ美味しいのか。世代によってその取りかたが変わる、というジェネレーションギャップは、また別の話し。

省略された主語がある

少なくとも日常会話で気軽に使われる「普通」には、あまり普遍性がありません。もっと限定されたものを表しています。「普通」の前には、主語が省略されているのです。

例えば、「ご飯のおかずにお好み焼きを食べるのは普通」には、「大阪人は」という主語が省略されています。

「普通」とは、ある集団における過半数を意味しているに過ぎません。その「普通」が通用する範囲、もしくは集団は、暗黙の了解というわけです。

空気を読む

暗黙のうちに理解するには、空気を読まなければなりません。この「空気を読む」という文化が苦手、もしくは嫌いだと、その文化に付随する「普通」という言葉にも疑問を感じるのかもしれません。

大げさに言うと「普通」とは村社会のルールであり、その言葉が発せられるときは、同じ共同体の一員であるという合意が(無意識のうちに)求められています。

フツー

各都道府県ごとの「普通」の違いを楽しむ『秘密のケンミンSHOW』というテレビ番組があるくらい、「普通」とは流動的なもの。ほとんどの場合、その言葉で自分の考えを一般化しようという意図は込められていません。

極端な場合では、「(みんなにとっては異常かもしれないけど、私にとっては)普通」という文脈で使われることすらあります。

「普通」が重荷に感じたときは、「適当」と「テキトー」のニュアンスが違うように、みんなが言っているのは「普通」よりも気楽な「フツー」なのだと思って、肩の力を抜いて楽になりましょう。思考の渦にハマると大変ですから。

タイトル:
みんなが口にする「普通」の正体とは
カテゴリ:
言葉
公開日:
2013年02月07日
更新日:
2014年04月15日

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