頭が頭痛で痛いとき

「馬から落馬する」などの重言(重複表現)は、頭が悪そうに見える言葉の筆頭によく挙げられます。「違和感を感じる」のように日常会話ではあまり問題にならないものはさておくとして、「頭痛が痛い」なんて口にしようものなら馬鹿にされること必至です。

「頭痛が痛い」にバリエーションの「頭が頭痛」を合わせた「頭が頭痛で痛い」までなると、もはや冗談にしか聞こえないでしょう。けれども頭痛持ちとしては、「頭が頭痛で痛い」と言いたくなることもあります。

だって「頭が痛い」じゃ、頭をぶつけて痛いのかもしれないし、心配したり悩むことを表す慣用句なのかもしれなくて、一番大事な「頭痛」であることが不明瞭です。

「頭痛がする」だと今度は感情の肝となる「痛い」が足りません。痛みは頭痛の前提条件だから、「痛い」と言うまでもないのは分かります。でも「頭痛がする」では冷静すぎて、痛みとは乖離している表現に思えるのです。

そこで登場するのが重言の「頭痛が痛い」です。ただ、あくまで痛いのは頭ですから「頭が頭痛で痛い」とあいなるわけです。

まぁこれは下らない理屈。文法にならった言葉でも伝えられると言われたら身も蓋もありません。 そこは頭痛のときくらい大目に見てよ!という詮無い話でした。

タイトル:
頭が頭痛で痛いとき
カテゴリ:
言葉
公開日:
2014年04月18日
更新日:
2014年04月18日

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