アニメ『惡の華』第12話感想
ネタバレあり
仲村佐和と一緒に「あの山の向こう」へ行かなかったことを後悔し始めた春日高男は、かつての約束である作文を書き上げる。しかし、その作文を仲村に読んでもらえず、遂には仲村の自宅を訪れるが……。
前回、赤く焼ける街で中村さんと邂逅する夢を見て、彼女には自分が必要だと思い立った春日くん。でもそれって主観的な願望かつ妄想であって、相手の気持ちを一方的に代弁するストーカー思考です。さすがは春日くん、変態です。まあ幸か不幸か両想いっぽいから問題なさそうだけども。
かいがいしい春日くんは、中村さんと前に約束していた作文を書きました。けれどまるで相手にしてくれない中村さんを追いかけます。
「頑張る!頑張って、本物の変態になる!中村さんを一人にはしない!じゃなきゃ僕は、一生後悔しそうな気がするから」
いや、変態性とは持って生まれたもので、頑張ってどうにかなるものじゃないと思います。それに、そもそも春日くんはナチュラルボーン変態ですし。この従順なところが、中村さんのS心をくすぐったのでしょう。
- 監督:
- オリバー・ストーン
- 原案:
- クエンティン・タランティーノ
ナチュラルボーン(生まれついての)キラーズ(殺人者)を描くバイオレンス映画。犯罪者を美化しかねないと上映禁止にする国も出た問題作。
この中村さんを追いかけるシーンの背景はすごかった。アニメ『惡の華』の見所の一つである背景画は、これまで当然ですが静止画でした。それがこのシーンでは、きっちり動画でした。CGなのでしょうか、アニメの技術もどんどん上がってるんですね。
それはさておき、中村さんに逃げられた春日くんは、遂に中村さんの自宅へ訪問します。すごい行動力。恋してるとしか思えません。中村さんは留守だったけど、父親に家へ上げてもらい、こんなことまで言ってしまいます。
「中村……佐和さんが、なにを思ってるのか、正直僕もわからなくて。でも……僕は、わかりたいんです、中村さんを。」
ああ、やっぱり恋してます。相手のことを知りたい、理解したいという気持ちは、恋以外の何者でもないかと。結局のところ、むしろ春日くんが中村さんを必要としているのでしょう。
夕飯をご馳走してもらうことになった春日くんは、中村さんの帰宅を借りてきた猫のように待つのかと思いきや、トイレを借りるさいの隙に乗じて中村さんの部屋への侵入を試みる暴挙に出る始末。
女の子の部屋へ勝手に入るタブーを犯すなんて、さすがは春日くん、変態です。春日くんの変態性を佐伯さんへ向けさせることにご執心だった中村さん、その矛先が自分に向けられた彼女は果たしてどう出るのでしょうか。
さあ遂に次回は最終回です。
- タイトル:
- アニメ『惡の華』第12話感想
- カテゴリ:
- テレビ
- 公開日:
- 2013年07月05日
- 更新日:
- 2013年07月15日