ドラマ『クロユリ団地~序章~』第4話感想

ネタバレあり

ホラーは、恐怖体験が始まってからよりも、そこに至るまでの前フリのほうが緊張感があって怖かったりします。というわけで、瑞穂が大暴れする今回は、得体の知れない感じが前編より薄れてしまって、あまり怖くありませんでした。

また、瑞穂に復讐されるいじめっ子の恵理子と彩乃を演じた役者が、二人とも演技力が不足していたのも恐怖感が足りなかった理由の一つ。ホラー映画は、登場人物の恐怖が観客に伝わってこそ怖い。二人が怖がっているのは演技なのが見え見えだから、こちらの感情も動かないのです。

一方で瑞穂を演じた三浦由衣は、なかなかの怪演を見せています。集中力のある女優さんですね。顔芸的なシーンが多い役どころをやりきっていて好印象でした。

いじめや友達の裏切りなど、テーマが陰惨としてる割にはどろどろした感じが薄かったのは、少年ミノルくんを通してワンクッション置いているからか。

物語のほうは、このミノルくんがどうやらラスボスのようです。ミノルくん、今のところまったく怖くないのだけど、大丈夫なんでしょうか。ラスボスが恐怖感を薄めてしまうなんて、本末転倒ですよね。

クロユリ団地
ノベライズ:
堀江純子
脚本:
加藤淳也, 三宅隆太

老朽化した団地を舞台に孤独が呼び寄せる恐怖の連鎖を描くジャパニーズホラーのノベライズ作品。

あらすじ

瑞穂をいじめていた恵理子と彩乃は、瑞穂を心配する真美が気に入らず、誰もいなくなった校舎で言い争いをしていた。すると、裸足でパジャマ姿の瑞穂が音もなく現れる。その様子を不気味がりながらも、恵理子と彩乃はいつものように瑞穂をからかうが……。

タイトル:
ドラマ『クロユリ団地~序章~』第4話感想
カテゴリ:
テレビ
公開日:
2013年05月05日
更新日:
2013年07月16日

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