大沢たかお『しゃべくり007』感想: 金の切れ目が縁の切れ目
映画『藁の楯』の番宣で『しゃべくり007』に出演した大沢たかおさん。バラエティに出ることが珍しい俳優なのでチェックしてみました。
- 有田
- 「こんな背が高いんですね」
- 名倉
- 「大きいし、胸板も厚い」
- 有田
- 「ドラマ的には同じくらいの身長みたいに思い込んでる」
まずは颯爽と登場した大沢たかおさんの格好よさに感心するしゃべくりメンバー。たしかにトラマで見るより背が高く感じました。顔、というか頭が小さくてスタイル抜群です。さすがはモデル出身ですね。
- テレビはなにをご覧になるのですか
- 「結構観ないんですよね。ニュースはたまに観るくらいで」
- ドラマとかは
- 「ドラマは観ないですね」
- 家では無音の状態ですか
- 「無音ではない(笑)音楽が流れたり」
- 音楽はなにを
- 「いや適用に」
- マキシマムザホルモンとか(会場笑)
- 「たまに聴きます」
大沢たかおさんがマキシマムザホルモンを聴いてるわけがない、というボケ質問が意外な結果に。受け答えの物腰が柔らかくて、『JIN-仁-』の南方先生役に近い感じだったので、どんなノリでマキシマムザホルモンを聴いているのか想像がつきません。
音楽だけではなく、映画についても質問。
- 一番好きな映画は?
- 「有名なんですけど、『スター・ウォーズ』って映画。初めて観た映画なんですね、映画館で。だから今だにすごく好き」
言うまでもなく『スター・ウォーズ』はSF映画の金字塔。あまりにも有名すぎて、逆に好きな映画に挙げる俳優は少ないイメージです。大作SF映画にも出演してみたいのかな。
- 生活の中でイラっとすることは?
- 「ありますよ。渋滞もあまり好きじゃないし。トイレ我慢してるときはすごい辛い」
- 声を荒げたなんてことはございます?
- 「ありますよ、もちろん」
- 割り込まれたときとか?
- 「そういうのはあまりないかもしれない。割り込ませないんで」
- (割り込まれたら)言うんですか
- 「言いますね普通に」
とここで『しゃべくり007』お約束の即興ミニコントがスタート。行列で大沢たかおさんが前に割り込まれる設定です。流れを読む勘がよくて、即興劇としてちゃんと成立していました。きちんと技術力がある俳優ですね。
- どういったスカウトのされかたを
- 「新宿の通りで、当時のマネージャーの方に声かけていただいて。大学でやることなくって暇だったんで」
- 将来どういう方向へ進もうと考えられてた?
- 「もう漠然としてましたね。(俳優とか)まったくないです。興味もなかったし。就職とか面倒くさいなとか」
とにかくサラリーマンになるのが嫌だったことが伺える話がこの後も出てきます。
- パリコレにも出られてる。レッスンみたいのをして?
- 「僕はしなかったんですよ。そういうの面倒くさかったし」
- でもウォーキングとかあるでしょ?
- 「あるんだけど、それだと面白くないなっと思ってたんで、一切行かないで。(パリコレには)別に呼ばれてもいないのにお金貯めて行ったんですよ。当時の雑誌やってた資料だけ持って」
- 向こうから話が来たわけじゃない
- 「みんな行きますね自分から」
しゃべくりメンバーは関心していたけど、大沢たかおさんが言っているとおり、パリコレに自分から行くことは別段珍しいことではありません。モデルのインタビューで似たようなエピソードをよく聞きますよね。もちろん出演できないケースも多いようだから、大沢たかおさんがすごいことには変わりありません。
- そのときはもう今後はモデルとしてやっていこうと
- 「なんか就職したくなかったんで、言い訳でなんかこう、パリコレとか行ったら食いつなげるかなみたいな。それを名刺代わりにしばらく頑張った」
一般職に就きたくなくてモデルを頑張っていたようです。けれどそのモデルも辞めてしまします。
- モデルを辞めて俳優になるまで無職の期間があったとか
- 「少なくあった貯金と、あとは人から借りたりとかして(生活した)」
- モデルはもういいやって
- 「モデルいいやって思っちゃったんですね。とにかく辞めたらなにかあるかなって辞めたら、なにもなくて。じっとしてましたよね」
- 仕事がなくて、お金なくてもモテました?
- 「モテないし、モデル時代につちかった仲間がみんな消えていきました。半年したくらいから電話出てくれなくなったり。いい経験でしたね。そういうもんなんだなって」
- 金の切れ目が縁の切れ目、みたいなもんですよね
- 「そうですね」
ちょっと切ないエピソードです。結果的には、そのモデル仲間の中で一番の成功を収めたのはおそらく大沢たかおさんなのだろうから、人生って面白い。
- なにがきっかけで次のステップに
- 「待ってたんですよ。そしたらね、辞めた事務所のマネージャーさんが『モデルさんから俳優になるのこれから流行るかもしれないし、なにもしてないんだったらいいでしょ?』って言うので。でも俳優は嫌だなって話しをしてたんですよ」
- なんでそんなに嫌だった?
- 「モデルやってる人って当時ね、俳優に対して好きじゃない。モデルの仕事のほうが格好いい。自分もそういう感じだったんで」
- そんなノリで始めて、どの辺から俳優の仕事を面白いなって
- 「うーん、今も分かんないですよね」
- 日本アカデミー主演男優賞を獲ったときは
- 「なんでだろうと思ってましたね」
- そんなんで主演男優賞を獲っちゃった
- 「そうなんですよね」
- やりがいはあるんでしょ?
- 「やりがいはあるんですよ。一生懸命やるんですけど、楽しいかどうかって言われるとちょっと」
俳優に対する想いがとてもひょうひょうとしています。普通の就職はしたくないという思いからスタートした芸能活動がずっと続いている感じでしょうか。
- 匂いを嗅ぐ癖が止められないとか
- 「匂いが気になるんですよ。鼻がすごい利くみたいで。例えば人に会ったときに、夜会っても昼間になに食べたとかが、洋服に付いてたりする匂いとかがすごい気になる。ああこの人今日昼間日本そば食べたなとか」
- 女の人の香水とかは
- 「駄目です。頭痛くなる」
ということは、大沢たかおさんの恋人は香水をつけていないはず。共演している女優が急に香水をつけなくなったりしたら、付き合い始めたのが周りにばればれですね。
- 好きな曲は
- 「ベン・フォールズ・ファイヴの"Philosophy"。Philosophyって哲学って意味なんです。自分の哲学みたいなものがあって。悩むときとかあるじゃないですか、仕事のこととか。そういうとき聴くと、自分の思ったとおりやればいいんだなって、励ましてくれる感じ」
ピアノロックバンドのベン・フォールズ・ファイヴが好きなんですね。マキシマムザホルモンよりも大沢たかおさんのイメージに合ってます。
活動15周年を記念した日本独占のベストアルバム。ファンの永久保存盤としても、ベン・フォールズ・ファイヴの入門編としても、おすすめのCD。"Philosophy"も収録。
英語が話せるそうなので、励ましてくれるのは音ではなくて歌詞なのでしょう。
- ドジすることが多い
- 「ドジっていうか知らなかった。電車の当てるのが分からなくて、Suicaの。切符当てて入っちゃった。みんな入ってくから、自分も切符で行ったらガシャーンって閉まっちゃって」
電車の乗りかたが分からないのは“芸能人あるある”ですね。おちゃめな一面もあるようです。
おわりに
冒頭で「女性関係の質問も切り込む」と司会者が脅しをかけたものの、終わってみれば恋愛の話は一切なし。綾瀬はるかさんとの熱愛関係は無理にしても、前妻の広瀬香美さんとの結婚生活のエピソードくらいは聞きたかった。
基本あたりさわりない話ばかりなのは、『しゃべくり007』のいつものことだから仕方がないか。そう考えると『グータンヌーボ』ってすごい番組でした。
そんな中でインパクトがあったのは、無職になった途端にモデル仲間に見放されたエピソード。これは初出なのでは?
また、その物腰の柔らかさから、「実はゲイなのでは?」と思った人がかなりいるようです。個人的には、完全にノンケだと感じたのですが……。
というわけで、大沢たかおさんがゲスト出演した『しゃべくり007』でした。
- タイトル:
- 大沢たかお『しゃべくり007』感想: 金の切れ目が縁の切れ目
- カテゴリ:
- テレビ
- 公開日:
- 2013年05月06日
- 更新日:
- 2015年03月16日