アニメ『惡の華』第5話感想

ネタバレあり

生まれて初めてのデートを憧れの佐伯奈々子とすることになって舞い上がる春日高男。しかし、仲村佐和に佐伯の体操着を服の中に着させられたのが気がかりで落ち着かない。仲村は、更なる難題を春日に押し付けるが……。

ブルマ姿の春日くんは、仲村さんの言うとおりたしかにド変態にしか見えません。ホントにこんな格好で女子が体育をしていたなんて、今となっては信じられない話ですね。

今回はデートということで、通学路を離れた市街地が舞台。なので、このアニメの見所でもある背景画が新規のものが多くて楽しめました。どれも、毎週放送のアニメとは思えない高さのクオリティです。

ロトスコープなので、背景画は実写のトレースなのだろうけど、そのチョイスが的を射てるんです。「あー分かる分かる」みたいな。思わずカメラを向けたくなる風景というんでしょうか。あざといチョイスだけど、こういう風景を好きな人って多いはず。

鉄コン筋クリート ART BOOK 建築現場編
美術:
木村真二
出版:
飛鳥新社

松本大洋原作のアニメ映画『鉄コン筋クリート』のアートブック。背景画も物語の一部なのだと痛感するアニメです。

仲村さんが「ささささっ」と口ずさみながら尾行するシーンと、春日くんが告白成功して天に舞い登るシーンは、『惡の華』らしからぬ、いかにもアニメ然とした演出でした。それらのシーンと、実写ドラマに近い演出のシーンとが、緊張と緩和になって、春日くんが仲村さんに水をぶっかけられるクライマックスで一気に弾ける構成は見事。

やっぱり面白いアニメですね、『惡の華』。

物語の方とはいうと、春日くんが佐伯さんに自分の好きな物のことを一方的にまくし立てたり、お気に入りの小説をプレゼントしたり……。“思春期あるある”的な行動が、自分にも思い当たる節があって、観ていて恥ずかしかったです。

「佐伯さんとキスしな」と春日くんをけしかける仲村さんが、なんだか妙にエロかったのが第5話の一番の見所。ロトスコープならでは生々しさが活かされているシーンでした。一般的なアニメ絵では、あの感じは出せないでしょう。

さて、「地獄を見せる」とまで言っていたのに、約束を破った春日くんを罰しないどころか、交際を応援すると言う仲村さん。いったいどんな変態プレイが待ち受けているのでしょうか。

タイトル:
アニメ『惡の華』第5話感想
カテゴリ:
テレビ
公開日:
2013年05月22日
更新日:
2013年07月15日

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